神谷建築スタジオBlog 「木の住まいづくりのあれこれ」

愛知,岐阜,三重を中心に木のすまいの設計・監理、改修をてがける設計事務所です
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家づくり一口メモ その3

第3回の今日は前回の続きで日本人の魂…畳の話。

畳は大きく畳表と畳床(タタミドコ)に分けられます。畳表は表面に出てくるところで、藺草(イグサ)を織ったものが代表的です。この藺草をタテイトにしてヨコイトにはマニラ麻、大麻、ジュート、綿糸、化学糸など様々なもので織られます。畳表の良し悪しは藺草の質・ヨコイトの種類・織り方で決まるといわれています。最近良く聞く琉球畳は、市皮と呼ばれる藺草を用いて織られます。

畳床は畳の台となる所で、大きく分けて3種類あります。藁を3層もしくは5層重ね合わせた藁床。スチレンフォームやインシュレーションボードを藁ではさんだサンドイッチ畳床。藁を一切使わない建材畳床。の3種類。
この畳床が結構厄介でして、ダニやホコリが溜まり、ハウスダストの温床となっていることが多い。最近では桧を畳床につかったものもあり、この桧畳床はダニが発生しにくく、注目されている。

畳を選択する際に注意しなければならないことは、藺草の染料と藁の種類にあります。この染料は基本的に泥なんですが、その中に化学物質を含ませてあることが多くあります。つまり藺草を長持ちさせるためや、いい発色にするために、化学物質を混ぜるのです。化学物質を混ぜること自体はいろんな分野で行われていますが、住宅に使う素材に使用すると、厄介な問題を引き起こすことがあります。そうシックハウス問題です。この藺草の染料以外にも、藁に染込んでいる農薬も大変厄介です。近年畳につかわれている藁は中国産が多いようです。中国のどこでどのように生産された藁なのか、把握できれば問題ないのですが、なかなか難しい…。
出来る限り農薬の使われていない藁からつくった畳床を使用したいものです。

長くなったので書き込みを分割します。


Webページもご覧ください。
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家づくり一口メモ その2

今日は寸法に関する話。
家づくりをするときは当然図面を描きます。現在その図面に表記されている寸法はメートル法に準拠する表示となっています。建築の世界ではミリ単位の精度が要求されるので表記はmm表示となっています。しかしメートル法が採用されるまでは建築の世界は長く尺貫法が採用されていました。大工さんは今でもこの尺貫法で寸法を考えます。つまり家づくりの現場ではメートル法と尺貫法の2種類の寸法体系が共存しているということになります。
設計の世界でも、柱の大きさを4寸(=120mm角)とか3寸5分(105mm角)とか呼びますし、柱と柱の間を1間とか半間とか呼びます。

この1間という柱間は実は地方によって違うんです。いくつかあるのですが、代表的なものも紹介します。
・京間 :1間=6尺5寸(1972mm)
・関東間:1間=6尺(1820mm)
・中京間:1間=6尺2寸(1880mm)
となります。柱間が違うのですから、当然畳の大きさも地方によって異なってきます。
・京間 =1910mm×955mm
・関東間=1760mm×880mm
・中京間=1820mm×910mm
となります。ちなみに団地間と呼ばれるサイズもあるのですが、これはもっと小さいです。同じ6畳でも地方によって広さが違うんですよ。お部屋選びのときは注意しましょう。畳についてはまた詳しく紹介したいと思います。

もうひとつ紹介しますと、前述の柱の大きさ。一般的によく用いられている柱の大きさは、通し柱(2階まで1本のもの)で4寸(120mm角)。管柱(各階で分かれているもの)で3寸5分(105mm角)です。コストを抑えようと思うと柱の太さを細くしたほうが安くなりますから、ビルダーの住宅などはそのような仕様になっているようです。私の設計では通柱も管柱も全て4寸です。構造的には3寸5分でも問題ないのですが、やっぱり気持ち的に骨組みは太く、強くつくりたいと思うのです。住まいの安全に直接関わる部分をコストで割り切るわけにはいきませんから。

と、まぁ寸法について書きましたが、地方に旅行に行った際、柱の間隔(柱間)を測ってみるのも面白いのではないでしょうか。その地方の歴史・文化・風習が住まいにも根付いているのが感じられることでしょう。


Webページにもお越しください。
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家づくり一口メモ その1

どの業界でもその業界でしか通じない専門用語-隠語がある。建築業界にも当然たくさんある。しかも建築業界は歴史が長く、業種も多岐にわたるものだから各業種ごとにこれまたたくさん隠語がある。それらをいちいち翻訳しながら現場監理したり、住まい手に説明したりしている。そこでこのblogを利用してよく使われる隠語をpick upして紹介していこうと思う。
これならしばらくネタ切れに頭を悩ますことなく、しかも住まい手を始めみんなのためになる。なんとすばらしい企画なのか!。


ということで第一回目は、最重要アイテムである「三スケ」について
 これが通称「三スケ」
「三スケ」の正式名称?は「三角スケール」。その名の通り、断面が三角形になっている。その断面各辺それぞれに異なるスケール6種類が刻まれていて、スケッチ・図面を描くときや、図面から寸法を読み取るときなどコロコロ転がして使っている。1本で6種類のスケールが読み取れる優れものだ。
よってこの「三スケ」、設計者のみならず、建築関係者必須の最重要アイテムなのだ。ちなみに基本的なスケールは1/100、1/200、1/300、1/400、1/500、1/600という風だが、業種によってよく使うスケールが異なるので、その業種御用達の三スケも存在する。
たまにこの三スケを定規にしてカッターナイフでモノ切っている輩がいるが、コレは言語道断!欠けたらどうすんねん!大工のノコギリ・ノミ、板前の包丁よろしく、三スケは建築に携わるものの命なのだ(実際はポイっと投げられたりするのだけれど、それは愛嬌)。

そういうわけで、いろんな人がいろんな三スケを持っているが、そうなるとどうしても人と違う三スケを持ちたくなるのが必定。いろいろ探してみたものの、かっこいいデザインで、なおかつ使い勝手のよい三スケ君には今だ出会えず。最もよく使うツールなだけに、かっこよくても使いにくくては意味がないのでコレが難しい。どなたかいいやつ知りませんか?
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