神谷建築スタジオBlog 「木の住まいづくりのあれこれ」

愛知,岐阜,三重を中心に木のすまいの設計・監理、改修をてがける設計事務所です
<< October 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | permalink | - | - | - | -
<< ソコソコ休み終了 | main | 季節がひとつ廻りました >>

「ECO」 という視点

世の中右向いても左向いても上下見ても「ECO」だらけです。
正直私はこの「ECO」という言葉にずいぶん前から食傷気味でして、極力使わないようにしているのですが、世間は何でもかんでも「ECO」です。

これが「ECO」?と思うようなものもた〜くさんありますが(大半はそうですね)、皆さんはどう感じてらっしゃるでしょうか?

最近では「エコカー減税」、「エコポイント」なる政府の政策もありました(現在も継続中か)が、これはまさに
「ECO」= ecology ではなく → economy の象徴


たまに同業者の方に
「○○のやっている活動はエコだと思うか?」

と聞かれます。
正直この質問は愚問でして、そもそも「ECO」なるものはどの視点、立ち位置で見るかによって大きく意味合いが変わります。

建築業界で言えば、エコキュートはエコか?太陽光発電パネルを設置することはエコか?アルミ素材はエコか?などなど。

エコキュートは電気代が安くできます。給湯という分野で行けば非常に優秀な設備です。でも深夜電力を使用しています。だから電気料金が安くて済むのですが、その深夜電力の多くは原子力発電です。これはエコ?
太陽光発電は送電ロスをなくすという意味でも、石油、原子力等の資源を消費せずに発電できるという点からも非常に優秀です。でも発電用のパネルを製造するときの環境へのインパクトは?
アルミはリサイクルできます。しかもほとんど100%に近い効率で。でもアルミを精製するのには恐ろしいほどのエネルギーを使います。鉱石を採掘するのにも環境にインパクトを与えています。これって?

巷でもてはやされているHV(ハイブリッド)もバッテリーとなるリチウムイオンバッテリーの原料(リチウム)は海外で採掘され、遠路運ばれてきます。しかも性能は永久ではありません。まだまだ発展途上の技術なので6〜8年程度でバッテリーを全とっかえする必要があります。リサイクル技術は確立されているのでしょうか?


このように「ECO」といわれているものも、違った視点で見れば疑問点は沢山浮かんできます。
CMで盛んに喧伝されていることの背景には、当然ですが「売り上げアップ」という至上命題があります。「ECO」といっておけば売れる!というしたたかさもあります。売り上げを上げようとPRするのは企業だから当然です。

重要なのは、一体に何が「ECO」なのか、消費者が自分なりの判断基準をもってそういった情報に接するということ。

LCA(Life Cycle Assessment)なんて考えを常に持つことはとても大変ですが、判断基準の基になるのはLCAになるのだと思います。


先述の質問も、質問者がどの立ち位置にいるのかが分からなければ答えようがありません。気楽に答えてしまうとその人の思想等に対する中傷になってしまいます。


あなたにとって「ECO」とは何ですか?


このことを少し考えながら生活をしてみると、いろんなことが見えてくるかもしれません。


たまにはこんなまじめな内容も・・・
ひと言 | permalink | comments(2) | - | - | -

スポンサーサイト

- | permalink | - | - | - | -

この記事に対するコメント

「エコロジー」は日本語では「環境共生」や「環境共棲」と訳されています。現在企業の営業ツールと化している「エコ」は、過剰なまでの便利さの水準を保つことが大前提で、それは例えば「京都議定書」等で掲げられた具体的な目標とはどこまで行っても折り合わないのは既に明白です。人間が自然環境と「共棲」していた頃の不便さに慣れる努力がまずは必須です。人間として、「暑い時は一枚脱ぎ、寒い時は一枚着る」に象徴されるホドホドの我慢の精神から始めたいと思います。そして建築人として、建築の方面からほんの少しその便宜が図れればいいなと思います。
terrajapan | 2009/08/19 1:14 PM
ガンダム的には
「人の叡智は・・・」
といいたいところですが、そんなに一足飛びで何か解決策が見つかるわけではないので、じっくり物事を見定めて、「考えながら」行動するというのが重要なのだと思います。

もう既に じっくり・・・などといっていられない状態なのかもしれませんが。

宇宙にあがることはできませんから、この地球で地に足をつけて生きていくために、一体に何をすべきなのか・・・

できることからやっていくしかありません。

偉い人たちに期待しても・・・
ですからね。

小さなことからコツコツと。
です。
管理人 | 2009/08/19 4:32 PM
コメントする