今朝「川間の切妻」の定例で現場へ行ったら桜が満開でした!
雨上がりということもあり、川の水は濁っていますが、川面へ伸びた枝に咲く桜。きれいですね。それと鶯が鳴いていました。まだ練習不足で下手くそな歌でしたが、もう一週間も練習すれば「ほ〜ほけきょ♪」とおなじみの春の歌を聞かせてくれることでしょう。
現場横の空き地にはこんな花も
小さな花ですが、春の色はきれいです。
さて、肝心の現場は屋根仕舞いが佳境です。
明日から屋根の板金を葺き始めるということで、今日は棟換気部分に断熱材を詰め込んでいました。
この部分にしっかり断熱材を入れ込まないと屋根内部で結露します。屋根面だけに気をとられていると痛い目にあうことになります。まだそのことを知らない施工者もいるみたいなので、しっかり監理(その前にしっかり図面で指示しておくこと)が必要です。
外壁を仕舞い始めると見えなくなるアングルです。
リズムよく登梁が架けられています。構造材を現しにする真壁工法の場合はこのリズムがとても重要です。もちろん構造との兼ね合いも考えながら材を配置していきます。
ついでにもうひとつ構造関連の話を。
写真でビニルシートがかかっていない部分。妻面の桁上部分ですが、この部分にFIX(嵌め殺し)ガラスを設置している物件をよく目にします。確かにこの部分をガラスにして視線を透過してやると屋根が軽く見え、とてもすっきりした印象になります。
でも屋根面で受けた力をしっかり壁に伝えてやるためには、壁と屋根構面をしっかりとつなげてやる必要があります。
建築確認申請での四号建築物(木造)では申請上は壁量計算だけで済みます。ですが建物は壁だけで力に耐えているわけではありません。屋根構面や水平構面がしっかりと働いて初めて全体として力に耐えてくれるのです。
屋根構面や水平構面の重要性は最近になってやっと周知されてきました。でも未だにそのことをちゃんと考えている人は実は少ないのではないかと思います。もちろん構造的にちゃんと計算をして、その上で屋根を浮かせているのであれば問題はありませんが、一昔前の認識の方は、「壁を強くしておけばいいんだろ」的な認識の方もいるので要注意です。
「川間の家」でもこの妻面を開放すると今は写真のように桜が見え、内部も明るいのですが、近い将来隣地に建物が建つとこの部分は建物の影になってしまうので、開放はしません。
構造的な考察、近隣の将来的な変化に対する考察等、さまざまな要素を総合的に考察し、プランニングがされていきます。これが既製品住宅ではほとんど対応できない部分です。
来週中には屋根が葺かれます。
その後は外壁仕舞いです。
来週は天候が安定しそうなので、現場も順調に進むかな。